唐突ですが世界にはどうしようもないほど美しい音楽というものが、存在します。『イン・コンチェルト』は1999年に亡くなったカンタウトーレの名手で、地中海民謡に傾倒していったファブリツィオ・デ・アンドレが1979年に発表したライヴアルバムです。バックはプログレッシブロックバンドPFMで、アレンジも担当しています。
このアルバムは、学生時代に通っていたCDショップで、ジャケットを眺めていたら何故か惹かれるところがあって中古で入手しました。私にしては珍しく、いわゆるジャケ買いという入手方法でしたが、たしか置いてあったところはカテゴリが細分化されていたコーナーではなく、ただ洋楽として分類されていたセール品のコーナーだったと思います。買ってから言語が英語以外で歌われていることはわかりましたが、イタリア音楽だと知ったのは随分後の話です。
本作を入手した当時は今のようにネットも普及していませんでしたので、音楽サイトでピックアップされたものを聴いたりすることはなく、知人からの紹介と書籍・ラジオが主な情報源でした。
普段はイタリア音楽を聴くことはすくないのですが、本作ではとりわけ洗練されたイントロと壮麗という比喩がふさわしいアンサンブルの5曲目「LA GUERRA DI PIERO」、それから清澄なイントロの後に絶妙なタイミングで囁くように抑制されたボーカルが美しい8曲目「LA CANZONE DI MARINELLA」は秀逸。本作は79年に出たイタリアのアルバムなので、入手は難かしいかもしれませんが興味のある方は聴いてみてください。
それにしても、今まであれこれ聴いてきたなかでも、自分のなかで揺るぎない音楽が、よりによって学生時代にジャケ買いで入手した作品とはな。でも残念なことに、私はこれ以上の音楽を知りません。やっぱり音楽は奥が深いです。
|
|
Date: 2011/03/19(土)
|
|